お客様からお金をいただいてサービスを売ってる美容師という職業は「人に依る商売」です。
誰一人、同じサービスをする美容師はおりませんし、それぞれの個性や人柄が「商品」として選ばれたりするものなのです。
プロの美容師とはいえ技術レベルも一人一人違うものです。
もちろん美容師免許を取ったり、スタイリストデビューするまでに一定水準の技術を課されるので「出来ない」という事はないのですが、得意不得意はあります。
実際、日本に美容師は50万人以上いますから、その技術レベルには差があると思って間違いはないです。
そして、失敗が起きるケースって下手な美容師に当たってしまった時という単純な話でもないのです。
というのも、もちろん下手な美容師は失敗が多いと思いますが、下手じゃないのに失敗するケースも多いのです。
※むしろ、下手な美容師って実はそんなに多くないです!
では何故、下手でもないの失敗するのか?
それは、
・新規の場合
・イメチェンをする場合
・時間がない場合
この3パターンの条件が重なると、技術のある美容師でも失敗します。
まず新規、つまり初めて行く美容室の場合が最も失敗が起きやすいです。
それは何故か?
これは美容師目線になってみるとわかりやすいです。
初めてのお客様は美容師にとっても初めてのお客様です。
骨格、顔のかたち、髪質、くせやダメージの状態など全て初見のデータになります。
「普段多くのお客さんの髪を切ってるんだから、そのぐらいわからないの?」
と思う方もいると思いますが、これは全くの誤解です。
人間の髪って本当に様々で、一人として同じ髪の方っておりません。
それでも、もちろんパターン化は出来ます。
しかし、様々な髪質を持っている方々が様々なオーダーをされるわけです。
そして髪質は似ていても顔のパーツはもちろん違います。
つまり、似合わせるには一人一人違う技術が必要になってきます。
だからこそ新規のお客様の場合、本当に神経を使います。
一度、髪を切った経験が次回に役立ちますし、よりその方に合った提案が出来るようになるというものなのです。
新規の場合というのは、美容師にとって一番難しいタイミングなのです。
次に、イメチェンの場合も失敗が起きやすいです。
これは考えてみれば、すぐにわかると思いますが、ベースを変えずに伸びた分切る場合とイメチェンする場合とでは難易度は変わってきますよね。
特に、イメチェンの場合、美容師的に上手くいったと思っていてもお客様が納得しないとこれも失敗となります。
特にお客様の持っていたイメージと実際の仕上がりが違っているというケースが多いのではないでしょうか。
これには原因が2つありまして。
ひとつは美容師の技術的な問題。
いくら写真通りにカットしても、似合ってないという経験はないですか?
それは写真のモデルと顔の形やパーツなどが異なれば似合わせ方も変わってくるからです。
つまり単純に写真通り切ってもしっくりこないというのは、似合わせていないからなのです。
それともうひとつはお客様本人が見慣れていないというパターンも意外と多いです。
普段の自分と違えば、当然違和感が出てきます。
その違和感を「新鮮でいい!」と、とらえるか
「なんか見慣れないから恥ずかしい」と、とらえるかはお客様本人の考え方によるものが大きいです。
、
そして最後は、時間がない場合。
忙しい美容室はこれが多い。
ゆっくり落ち着いて切れれば、うまくいくけれど、時間がない焦っている状態でやると当然ミスや妥協が出てきます。
前のお客様が長引いて時間が押してしまっている状況や、なにかしらのトラブルで気持ちが正常でない場合というのはミスが起きやすいもの。
また混雑時でサービスが雑になったり、待たされたりするとお客様としては小さな不満がたまっていきます。
すると不思議なことに仕上がりにも不満が出てくるものなのです。 これはウソじゃありません。
サービスの不備は仕上がりにも影響します。
論理的に考えてみると、 お客様の蓄積した不満が仕上がりの評価に影響するという理由と、
時間がないケースでは美容師が丁寧な仕事が出来にくくなるので仕上がり自体もクオリティが下がるという要因があります。
なので、時間がない状況というのは失敗に繋がる大きな原因なのです。
この3つの要因が重なると失敗というものは起きやすくなります。
これまで失敗ショートのお直しに来たお客様からヒアリングするとこのような状況であることが多いのがわかりました。 美容師さんはまずこのような状況を作らないこと。
そしてお客様の方では、美容室選びを間違わないことが大切になってきます。
では事項から、失敗例のランキングを見ていきましょう。